避妊手術・去勢手術

　当院では、避妊手術は従来の開腹手術に加え動物に負担の少ない腹腔鏡による手術も行なっております。腹腔鏡手術では、カメラや鉗子等を挿入する小さな穴を基本的に３ヶ所お腹に開け、炭酸ガスでお腹を膨らませてテレビモニターで確認しながら腹腔内で卵巣をシーリングデバイスで止血、切断して摘出します。またシーリングデバイスはリガシュアやサンダービートといった血管シーリングシステムを用いて、血管を止血しながら切断することにより、開腹、腹腔鏡手術ともにできるだけ体内に縫合糸を残さないようにしています。

　去勢手術は、精巣が正常に陰嚢内に下降している場合は正中を一箇所切開することにより、両側の精巣を摘出します。また精巣が正常に陰嚢内に下降しない潜在精巣（陰睾）の場合は、精巣が腹腔外にあればその直上を切開して摘出します。精巣が腹腔内の場合は、腹腔鏡をもちいてカメラで精巣の位置を確認し、腹腔外に取り出してシーリングデバイスで切断、摘出します。

　腹腔鏡手術は、適応かどうか事前の検査が必要になります。詳しくはスタッフまでご相談ください。

手術の流れ

手術の前に【健診・予約】

当院では手術前に、診察を行わせていただきます。
診察と一緒に手術の説明なども行いますので、ご来院の際は必ずご家族の方がお越しください。
手術前の診察のご予約は必要ございませんので、ご都合の良い日にお越しください。
また手術は予約制になりますので、診察後予約をお取りいただきます。

手術前日

基本的に食事（おやつ含む）は午後9時までで、それ以降は絶食していただきますが、飲水は当日も問題ありません。
基礎疾患があり投薬している等ある場合は、診察時に食事時間の変更をすることがあります。

手術当日

午前11時までにご来院いただき、当日の状態や投薬の状況等をお聞きしてお預かりいたします。
その後術前検査や点滴等を行い、午前の外来終了後12時から16時の間に手術を行います。

退院

去勢手術は、犬猫共に基本的に日帰りですので術中や麻酔の覚醒に問題がなければ夕方６時ごろの退院となります。
避妊手術および腹腔内潜在精巣による去勢手術は、１泊入院となりますので次の日の診療時間内にお迎えにいらしてください。
またそのほかの手術の場合は、診察時に退院までの大まかな日数はお話ししますが、状態に応じて退院までの日数が変わることがあります。
退院時、手術内容や結果、術後管理の方法・通院の指示についてご説明いたします。手術後は抗生剤等のお薬を服用していただきますので、飲ませやすいお薬の形状（錠剤・粉等）をお伝えください。